取り込み詐欺の業者は捕まったが、浩のチームの不協和音は収まらない。一時は15人もいた営業マンが1カ月で7人も辞めてしまった。意気消沈した浩を待ち受けるものは――。
<前回までのあらすじ>
ビジネス小説「奇跡の無名人」シリーズ第3弾「感動のイルカ」は、アクティブトランスポートの代表取締役兼CEOである猪股浩行さんの実話に基づく物語である。主人公の猪狩浩(いかり・ひろし)は、15人の部下を持つほど営業マンとして成功を収めた。だが、不況になるにつれ部下の管理も行き届かなくなり、部内には不協和音が響くように。そんな中、浩本人が取り込み詐欺に遭ってしまった――。
取り込み詐欺をやった業者は捕まったが、債権者が山のようにいて、回収は不可能だった。浩の処分は半年間の減棒となった。それでも手取りで約50万円の月収が残った。
減俸よりもショックだったのが、これを潮時と部下の去るペースが以前よりも早くなったことだった。詐欺事件があってから1カ月で7名が退職した。
事態を重く見た会社は、浩の部下を全員別のチームに移した。浩は部下なしの管理職となってしまった。
まあ、一匹狼に戻っただけだ。部下がいない方が稼げる。浩はそう思うことにしたが、孤独感は癒えなかった。顧客は基本的に部下に担当させていたので、浩の手元に残ったのは数件の会社だけだった。それとて不景気で、新しい受注は困難だった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091119-00000066-zdn_b-sci
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